発達障がいについて・・・コドモこらぼ吹田校
障がい福祉のプロフェッショナルとして、今回は「発達障がい」の本質について、現場の生きた知識を交えて分かりやすく解説します。
「発達障がい」という言葉は広まりましたが、実態は目に見えにくく、誤解されやすい分野でもあります。プロの視点から言えば、これは「病気」ではなく**「脳の特性(OSの違い)」**と捉えるのが一番しっくりきます。
発達障がいとは「脳の使い方のクセ」
発達障がいは、生まれつきの脳の機能の偏りによって起こります。育て方や本人の努力不足が原因ではありません。パソコンで例えるなら、WindowsとMacで得意なソフトが違うように、**「情報の処理の仕方が多数派(定型発達)とは少し違うだけ」**なのです。
主に以下の3つのタイプに分けられますが、これらは重なり合っていることが多いのが特徴です。
1. ASD(自閉スペクトラム症)
- 特徴: コミュニケーションの独特さ、強いこだわり、感覚過敏(音がうるさく感じる等)。
- プロの視点: 「空気が読めない」と言われがちですが、実は「明文化されていないルールを察するのが苦手」なだけです。「10分待って」ではなく「15時10分まで待って」と具体的に伝えると、驚くほどスムーズに動けます。
2. ADHD(注意欠如・多動症)
- 特徴: 不注意(忘れ物が多い)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いついたら即行動)。
- プロの視点: 現代ではネガティブに捉えられがちですが、起業家やクリエイターに非常に多いタイプです。多動性は「行動力」に、不注意は「発想力」に化けます。
3. SLD(限局性学習症)
- 特徴: 知的な遅れはないが、「読む」「書く」「計算する」など、特定の学習だけが極端に困難。
- プロの視点: 「努力が足りない」と一番誤解されやすい分野です。メガネ(道具)をかけるように、タブレットや音声入力を活用することで、持っている能力を100%発揮できるようになります。
福祉のプロが現場で大切にしていること
私たちは現場で、本人を「変える」ことよりも、**「環境を整える(合理的配慮)」**ことに全力を注ぎます。
- グラデーションの理解: 障がいがあるかないかの「白黒」ではなく、誰しもが持っている特性の「グラデーション」として捉えます。
- 強みのマネタイズ: 収益構造のプロとして言えば、発達障がいの方の「突出した集中力」や「独自の視点」は、適切な職域(IT、デザイン、品質管理など)にマッチすれば、凄まじい利益を生む源泉になります。
制度の活用:手帳はどうなる?
発達障がいの方は、**「精神障害者保健福祉手帳」**の申請が可能です。 「知的障がいがないから手帳は取れない」と思い込んでいる方も多いのですが、日常生活や仕事に支障が出ている場合は、専門医の診断書によって取得できます。これがあることで、就労移行支援や、前回お伝えした様々な割引・控除が受けられるようになります。
最後に:凸凹(でこぼこ)を活かす社会へ
発達障がいは、英語では「Neurodiversity(脳の多様性)」と呼ばれます。 凸凹があるということは、どこかが凹んでいる代わりに、どこかが必ず「凸(突き抜けて)」います。その突き抜けた部分をどう活かし、凹んだ部分をどう仕組みで補うか。それが私たち福祉のプロの腕の見せ所です。
もし「自分もそうかも?」と思っても、悲観する必要はありません。それはあなたの**「仕様(スペック)」**が分かっただけ。攻略本さえあれば、人生の難易度はグッと下がります。

