秋が近づくと、吹田市内の幼稚園や保育園でも運動会の練習が本格化していきます。「みんなと一緒に並んで歩けるかな」「よーいドンの合図で動けるかしら」と、お子様の様子に不安を募らせている保護者様も多いのではないでしょうか。
周りのお子様と比べて焦ってしまったり、園からの連絡帳を見ては「うちの子だけ上手くできないのかもしれない」と落ち込んでしまったりすることもありますよね。
でも、どうぞご安心ください。運動会のような大きな行事で緊張したり、みんなと同じ行動をとることが難しかったりするのは、お子様の発達のプロセスにおいてごく自然なことです。決して保護者様の育て方や、お子様の努力不足ではありません。
今回は、運動会シーズンを前に集団行動が気になるご家庭へ向けて、お子様が安心して一歩を踏み出せるように児童発達支援の現場で行われている具体的なサポートや、ご家庭でできる関わり方のヒントをお伝えします。
【なぜ運動会などの集団行動でつまずきやすいの?】
運動会という行事は、お子様にとって「いつもと違う刺激」に満ちあふれた空間です。大人にとっては楽しいイベントでも、感覚が繊細なお子様や、見通しを持つことが苦手なお子様にとっては、大きなストレスや混乱の原因になることがあります。
たとえば、集団行動でつまずきやすい背景には以下のような理由が考えられます。
音や視覚の刺激が多い: 大音量の音楽、ピストルの音、大勢の観客や賑やかな雰囲気が刺激となり、脳がオーバーワークを起こしてしまうことがあります。
見通しが立ちにくい: 「次に何をすればいいのか」「いつ終わるのか」が分からないと、不安から立ちすくんだり、その場から逃げ出したりしたくなります。
自分の順番を待つ・指示を聞く難しさ: 自分の気持ちをコントロールして順番を待ったり、全体に向けられた指示を「自分への指示」として受け取ったりする力は、発達段階によって成長速度が大きく異なります。
お子様が運動会の練習を嫌がったり、みんなと違う行動をとったりするのは、決してわがままではありません。「いま、どうしていいか分からなくて困っているんだな」と、お子様の発達の特性に目を向けてあげることが大切です。
【児童発達支援の現場で取り入れられているサポートと遊びの工夫】
児童発達支援の現場では、お子様が無理なく集団に馴染み、体を動かす楽しさを感じられるように、スモールステップでの支援を行っています。ここでは、療育の視点からおすすめされている具体的な工夫や室内遊びをご紹介します。
・見通しを立てるための視覚的なアプローチ
言葉だけで「次は何をするよ」と伝えるよりも、絵カードやイラスト付きのスケジュール表を使うアプローチが効果的です。「カードを1枚めくったら次の行動へ移る」という流れを可視化することで、お子様は「次はこれをするんだ」と予測ができ、安心して行動できるようになります。
・遊びを通じて「順番」や「ルール」を学ぶ
運動会で必要な「順番を待つ」「合図に合わせて動く」という社会性は、日々の楽しい遊びの中で少しずつ育まれます。療育の現場では、次のような室内遊びがよく取り入れられています。
ストップ&ゴー遊び: 音楽が鳴っている間は自由に動き、音楽が止まったらピタッと動きを止める遊びです。楽しみながら音をしっかり聴く集中力や、自分の体の動きをコントロールする力を養います。
順番こサーキット運動: クッションの山を越えたり、トンネルをくぐったりするコースを作り、「1人ずつ順番に進む」ルールを体験します。身体の使い方が上手になるだけでなく、「お友達がやっている間は待つ」という社会性のステップアップにも繋がります。
大きめのバスタオルを使ったボール運び: お友達や指導員と一緒にバスタオルを広げ、上に乗せたボールを落とさないように運ぶ遊びです。「人とペースを合わせる」感覚を自然に掴むことができます。
失敗しても責められることのない安全な環境で「できた!」という成功体験を重ねることが、お子様の大きな自信へと繋がっていきます。
【ご家庭でできる!お子様の「できた」を増やす関わり方】
運動会に向けた準備は、園や施設の中だけで完結するものではありません。ご家庭でのちょっとした工夫や声かけによって、お子様の心の負担を大きく減らすことができます。
・小さな「できた」を具体的にほめる
「しっかりできたね」という言葉よりも、「順番を待てたね」「お片付けの合図で立ち上がれたね」など、具体的に何が良かったのかを伝えてあげましょう。自分のどんな行動が嬉しかったのかが理解しやすく、次もやってみようという意欲に繋がります。
・練習のプロセスを認めてあげる
本番で上手くできるかどうかよりも、「今日練習に行けたこと」「行進の列に一瞬でも並べたこと」など、そこに至るまでの頑張りやチャレンジした気持ちにスポットを当ててあげてください。「あなたのままで大丈夫だよ」という親御様からの承認が、お子様にとって一番の安心感になります。
・家の中に「落ち着けるスペース」をつくる
園で集団行動の練習を頑張ってきた日は、お子様も心身ともにクタクタになっています。家の中に段ボールのおうちやテント、クッションで囲まれた小さな空間など、1人になってリセットできるスペースを作ってあげるのもおすすめです。
【お子様の一歩を、私たちと一緒に応援しませんか?】
運動会という大きな行事は、お子様にとって挑戦の機会であると同時に、保護者様にとっても不安が大きくなりやすい時期です。吹田市内の園に通うお子様たちも、それぞれのペースで日々頑張っています。
「うちの子のペースで少しずつ集団に慣れてほしい」
「運動会に向けて、どんなサポートをしてあげればいいのか個別に相談したい」
そんなときは、一人で抱え込まずに、どうぞ遠慮なく私たちにお聞かせください。
私たちの事業所では、お子様ひとりひとりの発達の特性やペースに丁寧に寄り添い、小さな「できた!」を一緒に喜べる環境をご用意しています。遊びを通じた運動発達のサポートはもちろん、保護者様の不安やお悩みにしっかり耳を傾け、ご家庭と一緒に歩んでいく存在でありたいと考えております。
当施設では、随時ご相談や見学を受け付けております。お子様の成長について気になることや、日々のちょっとした不安など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。スタッフ一同、皆様とお会いできることを心よりお待ちしております。

